ドイツの歴史ある筆記具メーカー、ファーバーカステルをご存知でしょうか?今回は、そんなファーバーカステルから発売されている気品溢れる風貌のTK-FINEバリオLに迫っていきます。そこには、とても繊細でおもしろい仕掛けがありました。
ファーバーカステルのTK-FINEバリオL
今回ご紹介するのはファーバーカステルのTK-FINEバリオLです。
「ファーバーカステル」というメーカー、聞いたことがない人も多いのではないでしょうか。
それもそのはず、日本の文房具メーカーではないからです。
そこで!まずはファーバーカステルについてご紹介していきます。
【ドイツ】現存する世界最古の筆記具メーカー
ファーバーカステルは世界を代表するドイツの筆記具メーカーです。
その歴史、なんと約260年。もう一度言います。260年です。260年前というと、1700年代で日本は江戸時代の真っ只中。その時代に鉛筆から始まったドイツの老舗筆記具メーカーなんです。余談ではありますが、この頃の日本の主な筆記具は筆だったそうです。
後々、ファーバーカステルの鉛筆は世界的標準規格になっていきます。
そして、鉛筆からシャーペン、ボールペンといった、その他の筆記具も展開していくようになりました。
現在では、120以上の国で販売されています。
由緒正しき、世界中で愛されている筆記具メーカーです。
TK-FINEバリオL
今回はそんなファーバーカステルの「TK-FINEバリオL」をご紹介していきます。
まずは基本情報からです。
価格 | ¥2200(税込) |
芯径 | 0.3mm(0.35mm)/0.5mm /0.7mm/0.9mm(1.0mm) |
カラー | 0.3mm(0.35mm):グリーン 0.5mm:グリーン/シャンパンゴールド/グラファイト(黒)/インディゴ/メルローレッド 0.7mm:グリーン 0.9mm(1.0mm):グリーン |
販売場所 | 文房具店/Amazon/楽天/ファーバーカステルオンラインサイト |
芯径0.5mm以外のカラーリングはグリーンしかないようです。
ファーバーカステルを代表するカラーがグリーン(鮮やかなグリーンというより、深いモスグリーン)だからだと思いますが、どのカラーも素敵なので増やしてほしいところです。
詳しくは公式サイトをご確認ください。
次にTK-FINEバリオLの外見に迫っていきます。これがまた、クラシカルで素敵なんです。
こちらは筆者が持っているバリオLは芯径0.5mm、カラーはグリーンです。
ひと目見るだけで、日本製のシャーペンとは異なる雰囲気を感じることができます。
エレガントでクラシカルな風貌で、とても素敵です。
ここにはファーバーカステルのロゴと商品名、芯径がプリントではなく刻印されています。
鉛筆からスタートしたということもあり、軸は六角柱になっています。
次にキャップ部分。
キャップの中に全て消しゴムが入っておらず、少しはみ出ているのが特徴的です。くるくる回すと消しゴムが出てくるのですが、なんとこんなに入っています。ケチらず使えそうです。
こちらはクリップ。
取り外せるようになっています。
これはグリップです。
金属でできていて、滑り止めとして溝が掘られています。
ペン先付近で少しくびれています。
最後がペン先です。
なんとここに芯硬度表示窓が付いているんです。表示できるのは4H/3H/2H/H/F/HB/B/2Bです。
そしてガイドパイプが付いていて、なんとも書きやすそうです。
TK-FINEバリオLの使い心地
実際にTK-FINEバリオLを使ってみました。
hardとsoft
TK-FINEバリオLの大きな特徴として、1本でhardとsoftを使い分けられるという点があります。
このように、hardとsoftという文字が刻印されていて、使いたい方向に軸を回転させることで切り替えることができます。
そもそも、hardとsoftってどういうこと?という感じですよね。
公式サイトでは以下のように説明されています。
ということらしいです。
そこで、hardとsoftを比べてみました。
hardはコツコツとした粒立った書き心地です。芯固定機構のおかげか、芯の先端まで力が行き届くような感覚もあり、製図用に適していることを実感できました。
一方、softはその名の通り柔らかい書き心地です。芯がぬるぬると滑らかにすり減っていくような感覚です。
そして、このように強い圧がかかると芯が引っ込む仕様になっています。これが芯クッション機構で、softモードでしか発動しません。
このように芯が引っ込むシャーペンも多くありますが、普通の筆圧でも書く度に引っ込むので書きづらく、筆者はあまり好みではありません。
しかし、TK-FINEバリオLは強い筆圧がかかったときだけ引っ込むので、全く書きづらくありません。
筆者のように引っ込むシャーペンが苦手な人でも問題なく使うことができると思います。
とは言ったものの、筆者の感覚では、hardとsoftに大きな違いを感じることはなく、ほんの少し違いがあるな〜ぐらいでした。
製図用と一般用、2つの用途を1本に搭載しているおもしろいシャーペンです。
持ち心地の良いグリップ
TK-FINEバリオLをひと目見たとき、すごくグリップが滑りやすそうだと思ったのですが、全くそんなことはありませんでした。
表面はツルッとしているのですが、この溝がいい仕事をしてくれています。指の腹にピタッと吸い付いてくれるんです。滑らないように変に力を入れずに済むので、指が疲れることがありませんでした。
筆者はどちらかというと金属製のグリップよりラバー製のグリップが好きなのですが、こちらは金属製でありながら、とても持ち心地の良いグリップで好みでした。
匂いが指に移る
1点気になったのが、グリップの匂いが指に移ることです。
長時間使っていると、金属特有の匂い(鉄棒を握った後のような匂い)が指に付いています。
「めっちゃ匂う!」ということはないですし、ほっておいてしばらくすれば匂いは消えるので、何か問題があるということはありません。
ただ、気になる人は注意したほうがいいかもしれません。
TK-FINEバリオLはすぐ壊れる?
ここまでご紹介してきたTK-FINEバリオLですが、一部ではすぐに壊れてしまうと言われていたり…?
そこで、TK-FINEバリオLを使う上での留意点をいくつかまとめてみました。
- ガイドパイプが剥き出しなので、落とした衝撃で折れやすい
- グリップのメッキ加工が経年変化で曇ってくる
- 繊細な作りのため、hardとsoftの切り替えがうまく作用しなくなることがある
それぞれの解決策としては、
- なるべく落とさないように気をつける
- 定期的にグリップを拭く
- 自分で分解せず、購入元に問い合わせる
あたりまえのことかもしれませんが、毎日丁寧に使ってあげましょう!
ドイツのメーカーですが、修理や保証について明記されている日本の公式サイトがあります。
繊細な作りをしているので自分で分解せず、問い合わせてみましょう!
TK-FINEバリオLのまとめ
今回はファーバーカステルのTK-FINEバリオLについて紹介してきました。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
- クラシカルで素敵すぎるデザイン
- 1本でhard(製図)とsoft(一般筆記)で使い分けが可能
- 不具合があれば公式サイトに問い合わせてみるのがおすすめ
ファーバーカステルのTK-FINEバリオL、いかがでしたでしょうか。もう何より見た目が本当に素敵なんです。もちろん、日本のシャーペンも良いのですが、それとは違うヨーロッパの街並みや城を感じる佇まいなんです。お値段も決してお安くありませんが、テンションを上げたい、周りと違うシャーペンを持ちたいという人にはもってこいのシャーペンです。ぜひ、試してみてください。
コメント
コメント一覧 (1件)
てがくさくなるのがちょっと・・・・