オレンズやスマッシュなど名品が多いぺんてる社のシャーペンの中でも、50年を越えて愛される逸品があるのをご存知ですか?
今回はぺんてる社の万年CIL(まんねんシル)「KERRY(ケリー)」をご紹介します!
長きにわたり支持され続ける名品の、本当の使い心地や特徴を解説していきます。
ぺんてるの万年CIL「KERRY(ケリー)」とは
ケリーは1971年にぺんてる社より発売された、当時としてはかなり珍しいキャップ付きのシャープペンシルです。
発売当初の広告には「独創的な機構・精密なメカニズム!シャープのイメージをかえたキャップのついたシャープ(引用:公式サイト画像)」と謳われていました。
何より特徴的なのは、ビジネスシーンで取り出しても違和感のない万年筆か高級ボールペンのようなそのデザインです。
カラーリングも全てメタリックカラーですが、比較的落ち着いた色味のラインナップになっています。
軸中心部分には装飾としてローレット加工が施され、一見するとシャーペンには見えません。
若干昭和レトロを感じるフォルムが、筆者的にはお気に入りのポイントでもあります。
一般的なシャーペンよりもやや短めの軸は、スーツの胸ポケットや手帳に挟んで持ち歩くのに適したサイズです。
ちなみに「万年CIL」とは万年筆とPencilをかけ合わせた造語です。ケリーを表現するのにピッタリな品名だと思いませんか?
鉛筆の代用品としてのシャーペンではなく、万年筆やボールペンと並ぶ筆記具として、人前でサッと出して自慢げに使用したくなるような1本なのです。
ケリーの特徴と使い心地
ケリーの特徴として一番にあげたいのが、キャップを締める際の「カチリ」とした嵌合(かんごう)感です。筆記感についても当然後述しますが、個人的には何よりもこのキャップの心地よさをお伝えしたい!
万年筆やサインペンを主力に取り扱ってきたぺんてる社なので、ペン先の乾燥を嫌うこれらの商品のためにもキャップの気密性にはこだわりがあります。
しっかりと締まった安心感をあたえる「カチリ」と音がなる工夫はキャップ内部の構造にあります。この技術と工夫がつまった仕組みはぜひ購入後にキャプ内をのぞいて確認してみてください。上手く撮影が出来なくて…(笑)
筆記時に外したキャップを軸の後部にかぶせても、しっかりとノックが出来るのもケリーの設計ポイントのひとつです。
書き心地はサラサラと快適そのものです。見た目のイメージそのままの「きちんとした」印象のペン先は、安定感も抜群でブレやガタつきは一切感じず心地よく筆記を続けられます。
軸素材はメタルのように見えますが、ポリカーボネート軸のため重すぎず、筆記時にキャップを軸後部にかぶせても重心バランスが程よく、指先におさまりのよい握り心地です。
ただし、軸自体が短くキャップをかぶせても全長は132mm程度なので、長時間の使用はおすすめしません。
学習や業務にガッツリ利用するというよりも、ビジネスシーンでのサインや手帳へのちょっとした書き込みにササッと使用するのに適したサイズ感です。
ケリーはどこで買える?おすすめの色と価格も紹介!
ぺんてるの万年CILケリーは文具専門店や大型の文具売り場、もちろんAmazonや楽天市場などのネットショップでも購入可能です。
全国のハンズやヨドバシカメラでは店舗在庫をネットで確認できるので便利です。店舗で実物を見て購入したい方は、最寄り店舗の在庫確認にこちらも参考にされてください。
比較的ネットショップの方が実店舗よりも購入できるカラー展開が豊富なようです。
過去に発売された限定カラーや海外向に発売された商品の逆輸入品など、国内では見かけないカラーが手に入ることもあるので要チェックです。
今では入手がほぼ不可能な50周年記念で発売されたゴールドケリーはマニア垂涎の品となっています。
ぺんてる社ケリーの価格は2024年11月現在、税込1,980円です。(ぺんてる公式サイト参照)
2023年6月の価格改定時に1,650円から値上がりしています。
サイトや販売店によって新旧価格が混在しているため、価格のバラつきを感じるかもしれません。購入の際にはその点ご注意ください。
ぺんてる ケリー まとめ
ぺんてるの万年CILケリーを解説しました。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
- 50年を越えて愛される理由は特徴的なデザインと快適な筆記感
- 万年CILとは万年筆とPencilを合わせたケリーを表現する商品名
- 過去の限定カラーや海外からの逆輸入品のカラーはネット購入がおすすめ
ケリーを知っている方、購入を検討している方はなかなかの筆記具マニアなイメージです。
書きやすいシャーペンや、さまざまな機能を搭載したシャーペンであふれる令和の現代にケリーに惹かれる理由は何なのでしょうね…。
最後に今回の記事執筆の際、参考にさせていただいたぺんてる社公式サイト内「シャープペン研究部」の記事【#忘れられない一本 08】をご紹介します。ぺんてる会長が選ぶ逸品としてケリーについて語られています。こちらの記事もぜひご覧ください!
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